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銀行員にとって粉飾決算とは?(2)



さて、今回のテーマは「銀行員にとって粉飾決算とは?パート2」。

前回に引き続き、粉飾決算のお話です。

 

今回は粉飾決算がどのように行われ、実際にそれが財務諸表に

どう表れてくるのか、またそれを銀行員がどう見破るのかについて

2つ例を挙げて解説します。

簿記の知識が無いと少し難しいかもしれませんが、

がんばって読んでみてください!!

 

こういう言い方をすると誤解をされるかもしれませんが、

粉飾決算自体は意外と簡単にできるものです。

しかし、当然法律的、道義的にも許されないことですし、

デメリットがたくさんあります。決してマネをしないでくださいね!!

 

☆粉飾パターンその1「売上の前倒し」☆

3月決算の会社があったとします。普通に決算を組んでみると100万円の

赤字になってしまいました。このまま銀行に提出するわけにはいかない。

さあどうしよう?

 

一番簡単なのは4月の売上を帳簿上だけ3月の売上にすることです。

3月決算を実際に組むのはだいたい5月に入ってからですから、

その時点で4月の売上もすでにわかっています。

3月の売上が800万円、4月の売上が1000万円だったとしたら、

これを3月が1000万円、4月が800万円に変えてみます。

 

すると3月時点では実際より200万円売上が増えますから

100万円の黒字となります。これが「売上の前倒し」です。

作業としては会計ソフト上で800万円を1000万円に

変えるだけですから3秒でできます(笑)

 

さて、「売上の前倒し」をすると財務諸表にはどう表れるかといいますと

貸借対照表の売掛金が増えます。

その年だけみるとあまりわかりませんが、前年と比較してみて

年間売上は減っているのに期末の売掛金は増えていたりすると

「おや?怪しいぞ?」となります。

 

そう思って「月ごとの売上がわかる資料もいただけますか?」と

依頼して、3月だけ異様に売上が多いとか4月がやたら少ないとか、

あるいはその資料をなかなか出してくれない、となると「やはり・・・」

となります。。。

 

☆粉飾パターンその2「在庫の水増し」

パターン1と同じく3月決算で100万円赤字の会社があります。

3月末時点の在庫を数えたら1000万円だったのを、帳簿上だけ

1200万円にしてみます。

 

すると売上原価が200万円減りますから100万円の黒字になります。

これが「在庫の水増し」です。これも3秒でできます(笑)

 

「在庫の水増し」をすると、当然貸借対照表の在庫が増えますが、

同時に「売上は変化せず売上原価が減少する」ため、

粗利益率(売上総利益率)が前年より良くなります。

新規事業を始めたとかならいざしらず、粗利率が良くなるなんてことは

このご時世そうそうあることではありません。

理由を尋ねてみて明確な答えがなければ「怪しいぞ?」となります。

また、月別の粗利益なんかを見せてもらうと一目瞭然ですね。

 

以上2つが粉飾決算の典型的な例です。いかがですか?

見る人が見れば「怪しい」ということまではすぐにわかります。

あとは、前回書いたように証拠を掴むところまでいくかどうかです。

 

最後に粉飾決算のデメリットについて。色々ありますが、

私個人的には「改善の努力を怠ってしまう」ことだと思います。

これは本当に経験則から言えることですが。

 

本来であれば、赤字になれば何らかの手を打たなければなりません。

ビジネスモデルを見直す、役員報酬を減らす、場合によっては

リストラを行うなどして黒字にしなくてはと考えます。

 

ところが、粉飾で決算書が黒字になり、銀行から融資が受けられると

「今までどおり」で経営ができてしまうのです。

抜本的な改善策をとることは非常にパワーがいりますし大変な作業です。

やらなくても資金が回るとなるとついつい先延ばしにしてしまうのです。

 

その結果。次回の決算でも粉飾、むしろ毎年金額が大きくなり・・・。

いつの間にか誰が見てもおかしな決算書になります。

そうなるとどこの銀行も相手にしてくれません。

 

そうならないためには、赤字は赤字として受け止め、死にものぐるいで

改善して黒字転換を図る勇気が必要です。安易に粉飾に逃げては

経営者失格ですよ!!

 

 

 

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