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銀行員が行う自己査定とは?





さて、今回のテーマは「銀行が行う自己査定とは?」。

自己査定。お聞きになった事ありますかね?

 

わかりやすく言うと、銀行自身が抱える「不良債権」の

金額と内容を把握し、それに対して適正な「引当金」を積む、という作業です。

これは、以前に書いた↓「格付け」と密接に関連しています。

http://kessan-s.com/ginkou/%E9%8A%80%E8%A1%8C%E3%81%8C%E8%A1%8C%E3%81%86%E3%80%8C%E4%BC%81%E6%A5%AD%E3%81%AE%E6%A0%BC%E4%BB%98%E3%81%91%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F

 

返済してもらえる可能性が無いもしくは低い貸出が「不良債権」。

不良債権かどうかを判断するには貸出先の財務状態を

把握することが必須、というわけですね。

 

この「自己査定」という作業では、貸出先を6つのカテゴリーに

分類します。これは銀行独自のというわけではなく、

金融庁が作っている「金融検査マニュアル」に準拠して行われています。

①正常先

②要注意先

③要管理先

④破綻懸念先

⑤実質破綻先

⑥破綻先

以上6つのカテゴリーです。それぞれ見ていきましょう。

 

①正常先
☆業況が良好で、財務内容に問題がない

決算が経常黒字かつ債務超過でない会社といったイメージでしょうか。

 

②要注意先

☆業績が悪いまたは不安定

☆財務内容に問題がある

決算が経常赤字だとか、債務超過になってしまっている会社ですね。。。

 

③要管理先

☆元金返済の減額をしているなど、貸出条件に問題がある

要注意先の中で、当初の約束通りの返済ができなくなっている会社です。

 

④破綻懸念先

☆現状では経営破綻の状態にはないが、経営難の状態にあり、

経営改善計画の進捗も芳しくなく、経営破綻に陥る可能性が高い。

決算が経常赤字が続いていて債務超過解消の見込みが立たない会社・・・。

 

⑤実質破綻先

☆法的・形式的な経営破綻の事実は発生してないが、

深刻な経営難の状態にあり、 再建の見通しが立たない

いつ事業停止・破産・不渡りを出してもおかしくない会社・・・。

 

⑥破綻先

☆法的・形式的な経営破綻の事実が発生している

破産・会社更生・民事再生・不渡りによる銀行取引停止などが

実際に起こっている会社・・・。

 

以上のようなイメージです。

まあだいたいの会社は①の正常先か②の要注意先ですね。

それ以下(要管理先以下)になると銀行としては結構大変なので

できるだけ要注意先に 収めようとします。

 

ところが、そう簡単にはいきません。

そもそも、この「自己査定」という制度は、バブル以後に

不良債権が増加したにも関わらず、銀行と監督官庁ともに

正確に把握しておらず、突然の銀行破綻を招いてしまった

ことについての反省と対応策としてできたものです。

 

したがって銀行の文字通りの「自己査定」では完結せず、

金融庁のチェックが入ります。

 

全ての貸出先については不可能ですが、特に大口の貸出先と

ランダムに選んだ支店の貸出先について金融庁の担当官が調査に来ます。

 

そして、

「A社はおたくの査定では要注意先となっているが

これはどう考えても破綻懸念先ではないか?」

といった指摘を受けるわけです。

 

全体的に査定が甘いということになれば

今後の検査が厳しくなることも予想され、

経営陣の責任も問われます。

なので安易に査定するわけにもいかないんですね。

 

だいたい1月と7月にこの「自己査定」作業を

行うのですが、期間中は行員は夜遅くまで残業。

場合によっては土日出勤もありえます。

 

では、具体的にどんな作業をしているのか?

なぜ「要管理先」以下になるとまずいのか?については

次回以降のコラムでお伝えすることにしましょう。

 

 

大阪の税理士 曽我部会計事務所